ふだんづかいの町中華。この鍋屋は幡ヶ谷や阿佐ヶ谷にもあるが、この中村橋はあまりゴチャゴチャせず、清潔な感じは変わらない。店員も料理人も中国人、横浜の中華街ほどではないが、愛想のないぶっきらぼうの感じは共通する。よく言えば、仕事に無駄がないってことか。笑
〈牛肉のやわらか煮〉が好物だ。780円。いやそれしか食べない。いつも店の黒板に書いてあるお昼の定食メニューだが、順番が下の方にあるので、そんなにメジャーではないのがまたいい。人知れない旨さということだ。美味しいからと人に勧めたこともあるが、八角か何かの香りが少し気になるという人もいた。煮込んだスジ肉はコンビーフのようで、トロンとした甘いタレが絶妙だ。要は口に合うということだけだが、田舎のおばあちゃんのつくる甘美な甘さの独特のタレ……、僕には、そんなおばあちゃんはいないが、そんな感じがする。シャキッとしたターサイがその肉塊を引き立ててくれること。
ここは、ご飯がお櫃に入って出る。旅館の朝でも、大きな炊飯器の蓋を開けておかわりをよそる。今どきかなりめずらしい。全部食べると、お茶碗3杯は超え、4杯近くなるんではないか。今は2杯以上は食べないとこころにきめている。
そして自家製の小さな杏仁豆腐 これも子供のおやつみたいで素朴に美味しく頂く。
ひとつだけ難を言うと、かなり歯に挟まるので、食後の爪楊枝タイムがしっかり必要だ。笑
そして焼餃子。よくある野菜中心の薄皮の餃子ではない。
モチモチのかみごたえのある餡に、肉肉しい具が品よく包まれている、大きめのひき肉なのかも知れないが、肉の存在感が際立つ。ありそうであまり食べられない独特の味と食感がある。大きめの餃子5つで500円と安い。
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