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教育コラム 雑感
「国語の先生の悲鳴が聞こえる」ー国語力がコワレた!?

1013日配信のyahooニュース

「もう『本を読め』とも言えない」「チャットGPTでもっともっとバカに」

高校教師が絶句。イマドキの高校生の国語力があまりにも絶望的な理由。

そんな記事タイトルに誘われた。

 今、生徒の「国語力の低下」を痛感している教員たちがあまりにも多くいる。その中で恵先生(仮称)は今どきの生徒の側に立って、彼らの生活やコミニケーションのあり方からその国語力の低下に至る原因の分析と解決の方法を模索しようとする。

 彼女は今どきのこどもたちが本を読む経験が少ないとか以前に、長時間何かの中にぐっと入り込む体験ができないということを指摘する。

 高校生たちが楽しむのはTikTokをはじめとする基本10秒程度のかなりショートなもので、その切り取られた短い動画を〈瞬間的に〉楽しむ。M1グランプリの4分の漫才も「長い。だるい。さっさとおもしろいこと言えばいい」、映画やドラマも「話の進みがだるいなー」とスキップしたり、スマホで違うことをする。そして漫画も読めない。読む持久力や集中力が無いからだ。

 彼女は、個人的な意見と断った上でこう言っている。「読書ってそのお話の中にのめり込むからこそ進むし、のめり込んでいるからこそ些細な表現の何かを嗅ぎつけたり、何かを感じ取れたりするものだと思うのです。だから、その『のめり込み』が難しい子どもたちをつかまえて『本を読め』なんて指導をしても意味がないのではないかと考えているのですが……。」と。

 偶然、ニュースの発信と同じ日、私立のMK高校の国語のM先生が来年度の入試の要項の説明のために塾を訪問された。先生は三十代、エネルギー溢れる若手のホープだ。一通りの話の後の懇談で、「国語力の低下」について水を向けると、「文章が読めない、語彙力がどんどん不足してきている、そしてそれは急速に進んでいる」と彼は国語教師としての嘆きや戸惑いを吐露する。点が取れるだろうと予測して作問した問題がことごとくできなくなっている。「国語力の低下」は彼の予測をはるかに上回るスピードで進行中だ。

 私たち大人が何かを考えなければならないと思う。

 でなければ子どもたちはチャットGPTに征服されてしまう。

 まあこの文も読まれないだろうが……笑

 

2023.10.15更新|MJ通信